音とは、空気や物体の振動によって伝わり感じとれるものであり、我々は常に音の中で暮らしております。聞こえる音から、人間には聞こえない音までありますが、そこには必ず音が存在します。人が不快に感じ取る音を騒音と呼びますが、その感じ方の度合いは皆違います。
人間の聴覚
耳は、音を感じる聴覚器官です。 音は、1秒あたりの振動数で表し、単位はヘルツ(Hz)を使います。 振動の少ない方が低い音、振動の多いほうが高い音ということになります。 人間の耳は、20Hz~20,000Hz位までの音を聞くことができます。 人の話し声程度の200Hz~4000Hz位までの音は、特によく感じます。
音とは何か?
簡単に例えると、気体・固体・液体などを伝わって波紋のように広がっていく波動のようなものの総称です。 音は波として空気などの物質の中を伝わります。
音の速さ
空気中の音速は、約340m/秒(1気圧・気温15℃のとき)です。実際の音速は、気温などによって変わります。 また、音は物質の中を伝わるので、伝える物質によって音の速さはちがいます。
音の三大要素
「大きさ」・「高さ」・「音色」で音は決定され、これを「音の三要素」といいます。 音の大小は振幅で決まり、音の高低は動数で決まります。
音の大きさ
音の大きさとは、音のエネルギーである「音圧」のことです。単位は、デシベル(dB)で表し、 音の大きい・小さいは、この「音圧」で決まります。
音の高さ
音の高い低いは、音の振動数である「周波数」で決まります。単位は、ヘルツ(Hz)で表し、高音域や低音域は、この周波数で表されます。
音の音色
音色とは、同じ音圧や同じ周波数であっても、気温や周囲の環境などにより音の伝わる波形が変わり、音波の質の違いによって生み出されるものです。
私たちの暮らしを取り巻く騒音
私たちが日々の生活の中で我慢できる騒音のレベルは、一般的には40dB以下だと言われています。それに対して、騒音と言われるような大きな音を例にあげてみますと、交通量の多い道路は80dB、地下鉄は90dB、自動車のクラクションは110dBと、かなりの大きな音です。ちなみに人の会話は60dBほどです。このように私たちは騒音の中で暮らしていると言っても過言ではないのかもしれません。
音の強さの目安
一般的な生活騒音や楽器演奏の音の強さをご紹介いたします。参考値としてお考え頂ければ、数字の目安になるかと思います。
生活音の音の強さ
デシベル(dB) | いろいろな音環境 |
---|---|
130 以上 | 大砲の至近距離 |
120 | 飛行機エンジン近く |
110 | 自動車のクラクション |
100 | 電車通過時のガード下 |
90 | 騒々しい工場内 |
80 | 地下鉄の車内 |
70 | 電話のベル・大き目のテレビ音声 |
60 | 普通の会話 |
50 | 静かな事務所 |
40 | 図書館・市内の深夜 |
30 | 郊外の深夜 |
楽器演奏の音の強さ
デシベル(dB) | 楽器の種類 |
---|---|
120以上 | ドラムの連打 |
100~120 | エレキギター |
80~100 | 電子オルガン |
80~120 | マリンバ・オーディオ |
70~100 | ピアノ・コントラバス |
70~95 | ヴァイオリン・サックス |
60~87 | フルート |
60~90 | 女性の声楽 |
50~87 | 男性の声楽 |